投資教育の難しさ

6月26日日曜日の日経に、
確定拠出年金(日本版401K)の投資教育が
お粗末だという記事が出ていました。

確定拠出年金については、以前も書いたので、
詳しいことは省きますが、運用は自己責任なのに、
どうも、仕組みが全く理解されていない気がします。

確かに、今まで全く投資経験の無い人に、
株どころか、投資信託を選べと言ったところで、
選べるはずがありません。

言ってみれば、
「この中には、ガラスと、キュービックジルコニアと、
ちょっぴりダイヤも含まれてるから選びなさい」と、
キラキラする石の山をさし出されるようなものです。

其々の石の価値を見抜けない一般の人は、
「じゃー、取り敢えず、これ」と、選んでしまいます。
それがダイヤならいいのですが、
例えダイヤであっても、屑ダイヤかもしれないし、
これじゃ、投資というより、投機です(苦笑)。

それが怖い人は、結局、ココでも貯金。
でも、ちょっと待ってください。新聞には、
>掛け金は一定の利回りで運用することを想定して
>決まっており、実際の運用がこれを下回れば、
>老後の年金が目減りする。
>想定利回りは2~3%という会社が多い

・・・つまり、今のような低金利の時代に、
会社は「自分で運用して2-3%益がでるはずだから」
と逆算して掛け金が決まっているということ。
だから、「0.02%」というような貯金をしていたら、
とても2%の利回りなんて達成できず、
今の時点から負けを認めているようなものです。。。

企業は、特定の銘柄を推奨してはいけないという
制約があるので、投資教育は概論にとどまるのは
仕方がないのかもしれません。

言ってみれば、やる気になるのかどうかも自己責任。
「よく分かんないし~」と言っている人には、
見返りも少なくなることになりそうです。

まあ、分からないまま投資をして、大損したくない。
というのが本音なのでしょうけれど。。。
自分の会社、ダンナの会社で401Kを導入しているなら、
一度、きちんと確認し、
投資の勉強を始める時期なのかもしれません。

| | Comments (4) | TrackBack (1)

年金の運用先

今朝の日経新聞に、
「公的年金、株投資幅広く」という記事がでていました。

ふと思ったのですが、
自分達が納めた年金が、その後どうなっているのか
知らないという方も多いのでしょうか?

以前は、財政投融資といって、
国が道路や建物をつくるのに投資されていたのですが、
結局、役人がジャブジャブ無駄遣いしたものですから、
「いか~ん!先々年金が払えそうにないのに、
 こんなこと続けてたら、さすがの日本国民も怒るかも」
と、少しづつ、市場で運用されるようになっています。

その内訳は、日経新聞によると、
年金積立金残高 150兆円
 内 財政投融資  95兆円
 内 市場で運用  55兆円

更に、市場で運用されている中身は、
 国内債券 30兆円
 国内株式 12兆円
 外国株式  7兆円
 外国債券  5兆円 他
となっているそうです。

財政投融資を止めても、結局、国債を半分買ってたら、
役人の無駄遣いは止まらないんじゃないか???とか
こんなに低金利の国債投資で将来に備えられるのか?
という点は、今回は置いておくとして(笑)、
今朝の記事は、この国内株式の内でも、
もう少しリターンがとれるものに変えていこうということです。

というのも、これまでのように、
東証一部上場という上場基準の厳しい、
所謂、大企業中心の相場で運用していると多少安全でも、
実は成長目覚しい企業の株を持つことができないという
ジレンマがあったのだと思います。

ただ、問題は、このお金が年金の原資だということ。
大きく増えれば、ばんばんざいですが、
少しでも減れば・・・結局、国民が穴埋めさせられるのです。
うーん・・・

バブルがはじけるまでの成長期には、
こういう風に年金や生命保険のお金を運用していても、
含み益がでるばかりで、なーんにも問題はなく、
年金積立なんてしてこなかった世代の高齢者へ
年金を大判振る舞いしても、全然大丈夫だったのです。

でも、バブルがはじけてみると、
あまりにも「どんぶり勘定」な年金システムは
立ち行かなくなり、年金という財布の出口は締められ、
入り口ばかりを広げようとしているのが現状です。
さすがに、最近は、この財布にお金を入れること自体に
疑問を持つ人も増えてきて、政府は困っているんですよね。

そんな大事な虎の子。
確かに、じぃぃぃぃぃぃぃっと持っていても増えもしませんし、
インフレにでもなったら、例え金額は減っていなくても、
お金の価値は目減りしていくばかり。。。

将来に備えるには、運用は必要なのですが、
誰がどういう投資手法で運用しているのか、
国民には知らされていません。
もちろん、公開すればいいのか?というと、
先回りして甘い汁をすう(年金に大損させる)ことをもくろむ人も
出てきますから、お金の世界は甘くありません。

普通であれば、「大は小をかねる」と言われますが、
こと、運用に関しては、「資金が大きすぎる」のも
問題が多いのです。

例えば、某大手証券が鳴り物入りで運用開始した
「○○日本株戦略ファンド」、
優秀な運用担当者が運用すると話題になり、
大金が集まりました。
・・・その結果は・・・全然儲かりませんでした。
大きすぎて、身をひそめて活発に動くことができず、
先回りした投資家たちに高値で買わされたからです。

元々、ファンドは資金が大きくなればなるほど、
指標(日経平均やTOPIX)に修練されていくそうです。
結局、平均点前後の運用結果しか残せない。

年金資金ともなると、あれ以上に大きなファンドです。
今後、日本株が高成長を続けない限り、
いずれは、やはり国民が穴埋めをする運命・・・?!
やっぱり、老後の資金は自分で確保しないと(笑)!

| | Comments (2) | TrackBack (0)

年金、もっと知りたいな。

book00128年金、もっと知りたいな。
著者:菅野 美和子
出版:Bkc
★★★★☆

女性の視点で書かれた
非常に分かりやすい
年金の本です。

先日から、年金について書いてみたのですが、
あまりにも複雑で、書けば書くほど、
分かりやすく説明することの難しさに
気付かされてしまっていました。スミマセン。

将来の生活を支える資金となる年金について、
とても大事な分、私が至らない説明を加えるより、
もっと分かりやすい説明をしている本がないかな?
と思って、丸善へ行ってきました。

仕事で年金を担当していた時、
社会保険労務士の受験勉強をした時、
DCアドバイザーの資格を取った時、
その時々で、わかりやすい本を探したのですが、
この本ほど、女性の視点に立って書かれた本は
なかったと思います。

まず、一番に読みやすい。
事例を絡めた物語風なので、
女性でもすんなり読み始めることができます。

そして、女性の相談を数多く受ける著者ならではの
「そうそう、それが気になってたのよ」
という話が沢山でてきます。

年金という制度が、どういう背景でつくられ、
どのように改正(改悪?)されようとしているのか?
とても分かりやすくまとめられています。

まあ、ソフトに書かれている分、表などは全くないので、
自分自身の年金については、
自分で個別に調べる必要がありますし、
その減っていく年金を補う今後の対策にまでは
踏み込まれていませんが、
まずは敵を知る(笑)ことが大事だと思います。

菅野さんのサイトメルマガも好評のようですので、
是非、ご覧になってみてください。

| | Comments (2) | TrackBack (1)

年金の話 2

「年金の話 1」にコメント頂いて、
改めて考えると、普通の人から見ると、
この時点で既にわかりにくい制度なんだな~と
考えさせられました。

すいしょう先生のコメントですが、
>わたしたち医師は、国民年金を払ったり、
>厚生年金をはらったり、いろいろです。
とあります。

大雑把に言うと、
厚生年金を払う→会社組織に属している人
国民年金を払う→会社組織に属していない人
ということになり、
一度に両方を払うことはありません。

つまり、国民年金を払っているお医者様というのは、
会社等の組織に属していないということになります。

医師などの年金については詳しくないのですが、
病院が公立(共済年金?)だったり、
大学の系列(共済年金や私学年金?)だったり、
自営の先生(国民年金)だったりで、
その対応は違うと思われます。

会社が厚生年金に加入し、
事務管理がしっかりしている組織の場合、
一般的に年金がもらえる年齢まで
年金手帳は会社で保管しています。

反面、国民年金に加入する人は、
自分で失くさないよう大事に保管する必要があります。

年金手帳が手元にある方は、中を開いてみてください。
自分が加入した年金の記録をつけるメモになっています。
今は、全てPCでデータが管理はされていますが、
一般的な会社では、
入退社時期などをきちんと書いてくれるはずです。

前半の国民年金の記録や、
後半の厚生年金の記録を一度確認してみると、
記入漏れや、加入漏れがわかる可能性があります。

>65才(でしたっけ?)から、年金をもらうことになるのですか?
>支払う基金はどこになるんでしょう?
このサイトを見てもらうと、ご自分の時期がわかると思うのですが、
現在、30代男性のすいしょう先生の場合、
定額部分も、報酬比例部分も65歳~受給の予定です。
ただ、これも、すいしょう先生が老後を迎える前に、
更に延期される可能性も否定できません(苦笑)。
(定額部分と報酬比例部分という言葉については
今後、また説明します)

年金は、自分で申請しなければもらえません。
厚生年金に一度でも加入した経験のある人が
年金を受給する場合は、住所地の社会保険事務所へ
年金受給前に、一度相談に行くことになりますが、
最近、報道を賑わせているように、
社会保険庁の組織自体が無駄が多いと批判され、
今後の改正によっては、変わる可能性もあります。

>支払額のよりどころはどこになるんでしょう?
年金の受取り額のことを言われていると思うのですが、
ご存知のとおり、日本の年金は、
支払った額をそのままもらえるわけではありません。

若者が納める年金保険料を、
国が運用したり、無駄遣い(苦笑)したりした上、
年金を求める高齢者に条件をつけて配布している
イメージでしょうか?

一定期間以上、国民年金に加入していた人は、
最低限の基礎年金を受けられます。
そして、厚生年金に加入したことのある人は、
自分がもらっていた給与に比例する形で増える
報酬比例部分と言われる年金を受けられます。

「少子化」が問題になっているのは、
将来、この年金保険料を払ってくれる若者が減るのに、
年金を受け取りたい老人は多くなるということです。

その上、今、現在の仕事の仕方も問題です。
バイトやフリーターで年金を納めていない人は、
最低限の基礎年金ももらえない可能性があり、
生活保護を受ける人が増えることが予想されます。

また、会社の経営が苦しく、厚生年金が打ち切られ、
国民年金に自分で加入している人たちも、
現在の保険料は安くなりますが、
そういう経営状態の会社に勤めているということは、
老後資金にまで手が回らない人が多いはずで、
自分達が本当に最低限の年金しかもらえないことを
知らず、老後資金がない人の増加も予想されています。

今、政治家がまた年金改正を論議していますが、
付け焼刃的な対応では、
もう、公的年金というシステムが続けられないという
時期にきていることが、
税金から支払われる議員年金をたっぷりもらえる
政治家の先生達には、危機感を持ってもらえない点が
改正が進まない原因になっているとも言われています。

あ~もう、この辺で「???」という方もいるでしょうね。
年金って、本当に複雑で根が深い問題なので、
少しずつ理解してもらえればと思います。

| | Comments (1) | TrackBack (0)

年金の話 1

今日の日経で年金制度の見直しが特集されています。
私は、人事部に5年いた間に年金のことも勉強し、
実は社会保険労務士に挑戦したこともありますので、
普通の方よりは、分かっている方なのですが、
年金って、めちゃくちゃ複雑で、
その上、どんどん付け焼刃的な改正がされるので、
本当に全貌が分かっている人は、
ほんの一握りなのだろうなーと思います。
(もちろん、私も全部はわかっていません。)

これから、暫く(毎日はムリですが)、思いつくまま、
年金の基本について書いてみようと思います。

年金保険に加入する義務が発生するのは20歳から。
でも、高校などを卒業して働き始めると、
その時点から、年金保険料を納める義務が発生します。

学生や自営業の人が加入するのは、国民年金。
サラリーマンが加入するのは、厚生年金。

保険料の徴収方法は、
国民年金は、全員、学生でも自営のお医者さんでも、
毎月定額(見直しアリ)を支払うのに対し、
サラリーマンの場合、ちょっと複雑です。
 ・年に1回、給与年額によって月額が決まる。
 ・給与が増加する時には保険料を見直しされる。
 ・保険料を会社と折半して負担する。
などの特徴があります。

そして、結婚した場合、
夫が国民年金加入者の場合、妻も国民年金に加入し、
同額の保険料を納めなければならない。
でも、夫がサラリーマンで、妻の収入が一定額以下なら
収入のない人からは徴収しないということで
保険料を夫が負担することなく年金に加入した形にできる。
(学生などは収入がなくても徴収され、しかも、
滞納すると年金の受取額から減額されます)

国民年金保険料を納める人を「第一号被保険者」
厚生年金保険料を納める人を「第二号被保険者」
無料で加入できる妻を「第三号被保険者」
といいます。

どうして、こうして通し番号がふられているかというと、
厚生年金加入者は、実は見えないだけで、
国民年金にも加入した形になっているからです。

国民年金はベースとなる部分。
厚生年金は、ダブルアイスになったようなものです。

ですから、実際に老後に年金をもらおうとすると、
国民年金加入者は、
1個のアイスを大事に食べることになりますが、
厚生年金加入者は、
現役の時の給与によって大きさが違う、
上にのったもう1つのアイスも食べることができます。
その上、アイスの代金は半分会社持ちってことです(笑)。

だいぶ略しましたが、少し、イメージできたでしょうか?
長くなりましたので、続きはまた。

| | Comments (2) | TrackBack (0)

確定拠出型年金をご存知ですか?

私は以前、「確定拠出型年金」という仕組みに興味を持ち、
DCアドバイザーの資格をとりました。

それから暫くして、
ダンナの会社も、一部この制度を導入したのです。

ダンナが「これ何?」と電話してきたので、
「これまで会社は、『あなたが老人になったら幾ら払いますよ』
 という制度だったんだけど、これからは、
 『会社は今あなたに幾ら払いますから、運用は自分でやって
 それで自分の年金を賄ってください』って言ってるの」
ダ「その投資結果で利益が出ればいいんだ」
私「まーね。でも、損したら、会社は補填しないから、
  貧しい老後になっても恨まないでねってことだよ」
ダ「え~、そんなの困るじゃない。どうするわけ?」
私「自分達で何とかするしかないんだよ(苦笑)」

ダンナによると、
周りの人は、制度をよく分かっていなかったので、
とにかく、書類にサインしたらしく、
結局、賛成多数で企業年金の一部が
確定拠出型年金に移行したようです。

詳細はナゾですが、私はこの制度に、
今のところ、期待していないので、放置しています(苦笑)。


これまでの日本企業の年金制度は、「確定給付型年金」。
「確定」していたのは、「将来の給付金」で、
その給付をするために、会社は手元資金を運用し、
不足が出ると、会社の利益で穴埋めしてきました。
でも、もう会社は「穴埋め」したくないんです(笑)。

一方、「確定拠出型年金」で「確定」しているのは、
将来の年金資金として「今、渡しておくお金」です。
これは、今引き出すことはできませんし、
運用先も、会社が用意した中からしか選べません。
でも、自分で投資先を選べますし、
お金は自分名義で確保されますので、
後々、受取金額を勝手に減らされない建前になっています。

この制度を導入するには、
社員が自分で運用できるよう投資教育をする必要があり、
他にも、社員別の管理が必要ですし、投資商品数の充実や、
投資先変更がしやすいシステム整備など、細かく決まっています。

ただ、準備や運営コストの負担が大きいことなど、
あらゆる企業が導入するまでには時間がかかると言われていますが、
基本的に、時間をかけてこちらに移行しようとしています。

去年の年末には、ブッシュ大統領が、
米公的年金でも「確定拠出年金」導入しようと演説していましたよね?
日本でも、以前、塩じいが同様の発言をしたとか、しないとか・・・

本当に、確定拠出年金が普及すると、株式や投資信託、債券にも
今まで以上に資金が流れ込むと期待されている半面、
老人が増えて、それらの資金が大量に引き上げ(売却)されると、
株式市場は、大打撃を受けるとも言われています。

この形の年金が先行しているのは、アメリカです。
これから先、この米国確定拠出年金の資金が
米国株式市場から引き上げられる時期をよく観察しておかないと。


こうしてみても、自分達家族の未来を考えると、
「老後は会社や、国が何とかしてくれる」とか、
「お金のことにはうとくって」とか、
「投資のことは分からない」とは言っていられない時代です。

日本では、ほとんどの家が、お金のことは奥さんが握っているはず。
それなら、まずは、ママが勉強しなくちゃ、やばい!
そして、ママが子供の投資教育に取り組む時代になる気がします。

| | Comments (5) | TrackBack (0)