耐震補強工事5
今回の交渉では、私たちは、どちらかというと、後発組でした。
他の保育園では、保護者の有志が逐次、市への要望や、
市からの返答などをサイトで公開しているところもあり、
私達は、WEB経由でのやり取りではなく、あえて、なるべく
足を運ぶという戦略をとることにしていました。
こちらが設定していた締め切りの日、
保育園を管轄する課へ行って、保育園名を名乗ると、
担当者が2名でてこられました。
その顔には、「もう口うるさい保護者は『う・ん・ざ・り』」と、
書かれているも同然でした
。
そして第一声が
「まだ、準備ができていないと、お電話でお答えしたはずです」
・・・あの・・・私が逆の立場なら、締め切りが設定されている場合、
間に合いそうになければ、事前に連絡して延期を要望するし、
本来は、持参すべきところを、足を運ばれたということに恐縮し、
早々に仕上げますので。。。とお詫びする場面です。
以前の私なら、ガツンと言ってしまったのかもしれませんが、
ここはグッとこらえ、「1週間前からお願いしていた書類3枚の
承認にこんなに時間がかかるものなんですか?」とチクリと
いぢわる
を言うにとどめました。
で、気を取り直して、アスベスト検査の済書を持つという、
設計関係の課へ行ってみました。
書類のコピーを待っていると、課長さんらしき方に手招きされ、
設計を担当する方と、図面を見ながら、ざっくばらんに
話をすることができました。
暫く話していると、こちらの方達にしてみれば、
「今回の工事、こんなに大騒ぎになる程、すごい内容じゃない
はずなんですよー」と本音がポロリ
とでてきました。
「んー、それだったら、中途半端な説明ではなく、誰が聞いても
分かり易いように、今の建物の現状、その耐震性の説明、
どのような工事がされるのか、それによって、どう変わるのか
というのを順序だてて説明されたら良かったんですよー。
皆、状況が見えないから不安で、そちらから見たら、
しなくていい心配までしてる部分があるんだと思いますよ」
と私が言うと、「そっかー」という表情。
「騒音だってね、そんなにひどいものではないし、埃だって、
ものすごく出るって程でもないんですよ。強いて言えば、
天井の一部を壊した時に、昭和40年代以来の埃が落ちる
カンジかなと」
「その埃の塊がダニの温床な訳で、喘息を持つ子の親にして
見れば、それが、一番の恐怖っていうのもあるんですよ。
そうじゃなくても、その工事を平日にやられると、
子供達は、天井づたいに落ちる埃の中で食事をし、眠る
わけで、避ける場所はないんですよね。親が不安になるの、
ご自身にもお子さんがいらしたら、分かりませんか?」
「まーね。。。そうですよね。」
「私達は、現状の建物の弱さを考えると、早急な工事をして
もらうしか仕方が無い。周辺の空き地のなさや、市の抱える
耐震性の低い建物数を考えると、全員移転も難しいだろう。
その上で、子供達の健康と安全を最低限守るのに、
内壁の取り壊しだけは、週末にまとめてやって頂きたいと
お願いしているんです。
これ、そんなに無茶なお願いでしょうか?」
「いえ、私も子供を持つ身ですから、おっしゃることはよく
わかりました。完全は無理かもしれませんが、なるべく、
意向を汲んだ形で考えてみますので」
と、最後は、かなり歩み寄れた形まで持って行くことができました。
こうして、直接話してみると、個々は決して悪い人ではなく、
理不尽とも思える要求やクレームばかり聞く中で、
やはり、保護者が求めている本質の部分が見えにくくなって
いたのかもしれないなと、改めて思いました。
・・・つづく・・・
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