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2008/01/26

幸せのある老人ホーム

Book00227幸せのある老人ホーム
岩城 祐子 著

本屋さんで何気なく手にとった本だったのですが、
とても考えさせられる内容だったので、
ご紹介します。

著者の岩城さんは、
お手伝いさんのいるような家庭で育たれたのに、
旧家の男性と結婚したら、家計は火の車で、
サラリーマンだったご主人からお給料はもらえない上に、
お義母さんから、
「今日から生活はあなたにみてもらいます」と宣言されたため、
自分が家族を養ってきたというタフな(ありえない?)女性です。

ご自身が家計を支えていたために、
他の仕事をしながら、親の介護をするのは難しかったことで、
当時は珍しかった有料老人ホームを始めた経緯が書かれています。

文章が、上品な話し言葉で書かれているため、
読みなれるのに、ちょっと時間がかかりましたが(笑)、
役所や介護保険の問題点など、鋭く指摘されていたり、
公的な老人ホームが、介護される側の人格を尊重せず、
介護する側が合理的に進められるようにという考えの下、
運営されている様子があって、読んでいてせつなくなりました。

岩城さんは、認知症になった老人を家族が看る限界についてや、
以前と違い、今は親の有料老人ホーム入居のための一時金、
1000~2000万円を、子供が用意できないケースが増え、
親自身がその費用だけは自衛することについても書かれています。

確かに、今のように、若い世代の年収が下がったり、
未婚でも、既婚後でも、親の貯蓄をアテにするパラサイト化が
問題になっている時代なので、
この傾向は、今後益々厳しくなっていくのでしょうし、
ウチだって、兄弟で折半するにしろ、お互いの両親4人で、
最低でも4000万円を・・・と考えると、
まだまだ子供の教育費の総額が見えない今は、
結構、不安になります。

また、岩城さんが沢山の老夫婦を看てきた中で、
相手が認知症になった時、夫は妻に優しくできるけれど、
妻は夫が男でなくなったと感じた時、冷淡になるのだとか(汗)。
それもあって、介護疲れした妻が虐待するケースも多いという
現実を書かれていました。
・・・看てこられた事例が多いだけに、反論できません。。。

なので、夫の方が先に認知症がでた場合は、
早めにご主人を老人ホームに預ってもらう方がいいのだそうです。
そうして、自立できる部分は自立して最期を迎える方が、
お互いのためにもいいのだとか。。。

とはいえ、介護施設で働いてもらうには、
高齢者が気軽に話したり頼めるという点で、
中高年の女性の方が向いているとか。
この辺の意識は身内に対するものとは違うのかもしれませんね。

もちろん、反論がある方も沢山いらっしゃるのでしょうけれど、
岩城さんの言葉は、愛情が溢れていて、
読んでみて損のない一冊だと思いました。


一昨年位に、大家さん仲間で老人介護施設を作る話もちらほら
ありましたが、老人介護施設の立地としては、
従来のような、人里離れた風光明媚な場所より、
老若男女が行き交う庶民派の街の方が、高齢者が楽しんで
過ごせると書かれていて、なるほどと思いました。
そういう視点でも参考になるかもしれません。

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コメント

三田さんが関わる老人ホームの入居者第一号候補です。
う~んともちろん一人でお願い。(笑)
うちも老人5人おりますもんで身につまされる話ですね。

投稿: うっちゃん | 2008/01/28 15:10

じゃあ、私は第二号ということで(笑)

最近仕事先で、ちょっと足の悪いおばあちゃんの手をつないであげて
歩くおじいちゃんの姿を見て、年をとってもお互いをいたわり合える
夫婦でありたいと思いましたね~。

ただ生きていくにはお金がかかるわけで、気持ちだけではどうにも
ならない部分があったり。。。
自分で自分の身は守っていかなければいけませんね。

投稿: ぺっぺ | 2008/01/28 21:45

老人ホームって、今でも介護する人が不足していて大変な状況なのですが、今後は、

介護される老人が増え
介護する若い人が減る

という状況で、どうやって運営していくのかなと心配になってしまいます。

介護する人はみんな外国人になったりして・・・・

投稿: ムサシ | 2008/01/29 12:52

うっちゃん

えー?!私は、うっちゃん経営のホームで笑って暮すつもりだったのですが(笑)。
うっちゃんの家系の方が、どうもウチより長命な気がします。
ヨロシクお願いします~!


ぺっぺさん

仮に身体が不自由になった時でも、
なるべく引きこもってしまわないように外へでて、
私は色々な人と話したり、笑ったりしていたいなーと
この本を読みながら思いました。
もちろん、お金の心配をせずに。
そのためには準備が必要ですよね。やっぱり。


ムサシさん

ボランティアをしていた母に言わせると、
今の時点でも、若い人というより、
定年退職後の人たちがボランティアの主となっている
と聞いています。
人口の構成が歪なので、やはり、いずれは、
日本人だけで支えあえなくなりそうですね。

投稿: 三田 | 2008/01/29 21:10

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